ライトノベル『俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長』の転載

みなさんご存じの通り、この作品は処々の事情により現在絶版となっております。
本家の方では、出版社側の公式発表に合わせて削除しましたが、せっかく書いたのでこちらに残します。
なお、この書いた本文につきましては、例のことが発覚する前に書いたということを予めご了承ください。
なお、Amazonでは新品は無いものの中古での取り扱いはあるようですね。
いずれも新品発刊時の値段以上しますが。

俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長 (電撃文庫)

俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長 (電撃文庫)

聖桐学園名物といえば勇者生徒会と魔王生徒会。
人間と人外が共学のこの学園ならではの制度だ。
まぁ名前の通り対立している訳で。
伏城野アリス──俺の幼馴染み。
完璧超人とはよく言ったもので、容姿端麗・成績優秀・スポーツ万能な何でも来いなやつだ。
おかげで俺はアリスの小判ザメと言われる訳だが……。
そんな彼女が生徒会長の勇者になるのはいい。
何で俺が魔王になっちまうんだ!?
正体を隠さなくてはならない俺、魔王(俺)を目の敵にするアリス。
めちゃくちゃハードな学園生活が待っていて!?

これは面白かったです。
まず、絵が良かったですね。
この作品でこの絵師さんはいい組み合わせでしょう。
絵師はH2SO4さん・・・硫酸!?


よくある幼馴染と主人公の設定と生徒会長というものをうまく利用した作品ですね。
なんでも取り込んで逆にとりとめなく終わってしまうのではなく、そこそこまとめあげて次回につなげてます。


また、人外と人間の種族が存在するが、ほとんど説明なし。
これは良かったかもしれない。
すべて、生徒による生徒だけの学園物にするおかげで、生徒会戦に物語の比重を置けたのが大きいでしょう。
そこにちりばめるラブコメ要素分がいい味出して、このレベルになったのではないでしょうか。
学園ラブコメという小さい範囲内での物語というのが功をそうしたかな。


新人にしては無理せず、かといって手抜きせず、最初から最後までテンポを守りながら上手に作り上げられた作品ではないでしょうか?
ラストではああなってしまいましたが、今後はラストで起こったイベントをこなしつつ、また生徒会戦の中に飛び込む主人公たちのはつらつした動きを読んでみたいです。


総合評価:★★★★